いま新しい職場でじっくり研修を受けていて、分厚いマニュアルに沿って対応します。
どんな時、どんなマニュアルを参照すれば良いのか、それを覚えるまでが一苦労。
決して今まで経験した職場が多いわけではありませんが、
マニュアルがない会社とマニュアル充実した会社を経験すると、すごくありがたみを感じます。
どんなとき、どう対応すればいいか。
これを紙面に残して説明するのは、作る側に回ってみるとわかるのですが、
とても骨のいる作業です。
PCの入力フォームのルール一つでも、スクリーンショットがたくさん必要だったりします。
分かりやすい事例を探し、整理して編集するのも大変。
また作る時には仕事に慣れてきている状態なのですが、
そこで初心に返って「最初のころどこがわからなかったのか?」ということを思い出す必要もありますし、
状況によって分岐するので、「こんな時の最善策は・・・」と事象の整理も必要。
そしてその使うシーンを具体的に想像しなければ作れません。
マニュアル同様、チェックリストを作成するのも経験と危険予測の能力が必要です。
こういった、ノウハウを後輩たちに残してくれるというのは、すごくありがたいことですよね。
口頭で引き継ぎ期間のうちに伝達すればいいじゃん、という考えかたもあります。
けれど、日常の業務サイクルは教えられても、年間に数回しかない業務などまでは伝達できないことも多い。
それに、人間一度聞いただけでは覚えきれないことはたくさんあります。
年間行事のことなどは、同じところでつまづいてしまう可能性も高いです。
紙面に頼らないというのは、個人が考える力が発揮できるので
短期の臨機応変さはあるかもしれませんが、
人が変われば、ほぼ同じトラブルや次の担当者の同じ苦しみを繰り返します。
マニュアルやチェックリストは「もう次の人に同じ苦しみはさせない」という想いが詰まったものでもあるのです。
そして、マニュアルやチェックリストについて忘れてはならないのは
「現在につなぐ人が必要だ」ということ。
はじめに作っただけではダメなんです。
刻一刻と変わる現場の状況に合わせて、更新していくことが必要。
古いマニュアルは今に通用しないガラクタになってしまう可能性が高い。
今生きているマニュアルが手元にあるとしたら、
それは植物のように大事に育てられてきたものだとも言えるのではないでしょうか。
現在の職場でも、「以前はこういう資料がなくて、混乱することも多かったんです。だからこそ、マニュアルを作ってみんなの負担を減らしたいと思ったんです」
という話を聞いて感謝の気持ちが湧きました。
マニュアルを渡されて叩き込まれると、
ただのプログラミングされるロボットとして教育されているようだ、考えることもできますが、
本質を理解して使っていけば、ありがたい財産だな、と思うこともできます。
書類ばかりでウンザリするな、と思ったら、
その紙面ができる前に誰かの苦労があって、
思いやりがあるかもしれないという想像をしてみてもいいかもしれません。
今週もまた頑張ろう!
でも、帰ってきたら仕事忘れて音楽楽しむけどね。
それではまた!